「黒死館殺人事件」読書感想 1行毎に分からない単語が出て来て、解説付きでも難しいです…
1行毎に分からない単語が出て来て、解説付きでも難しいです…約30年振りに注釈が充実しているバージョンに挑戦してみましたが難解で、いつかまた再挑戦!?する事は無い気がします…
この本読むなら英語の本の方が易しいのでは?と思えるレベルの難解本でやはり1ページで挫折しました…註釈自体が既に難しいという感じです…個人的に面白くなくて途中で読むのをやめる事はたまにあるのですが、内容が全く理解出来なくて読むのをやめたは黒死館殺人事件くらいです。
夢野久作『ドグラ・マグラ』、中井英夫(筆名:塔晶夫)『虚無への供物』とともに、日本探偵小説史上の「三大奇書」、三大アンチミステリーに数えられていますが、本当に読んだ事がある方はどのくらいいるのでしょうか。
黒死館殺人事件 意外と知らない話
小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』は、夢野久作の『ドグラ・マグラ』、中井英夫の『虚無への供物』と並び、日本三大奇書の一つに数えられるミステリーの金字塔です。
あまりの難解さと独特な世界観から敬遠されがちですが、実はその背景や構造には、意外と知られていない面白いエピソードや事実がたくさん隠されています。思わず誰かに話したくなる裏話やトリビアを厳選してご紹介します。
1. 実は「シリーズものの第4作目」である
『黒死館殺人事件』は一見独立した長編小説のようですが、実は名探偵・法水麟太郎(のりみず りんたろう)が活躍するシリーズの4番目の事件にあたります。
本作を読む前に、デビュー作の『後光殺人事件』や『聖アレキセイ寺院の殺人』などを読んでおくと、探偵・法水や検事・検事正といったレギュラー陣のキャラクター性や関係性がよりスムーズに理解できます。もちろん本作から読んでもストーリー自体は独立していますが、「いきなり4話目から始まっている」というのは意外と知られていません。
2. 「ただのミステリー」と思って読むと脳がバグる
本作の最大の特徴は、神学、悪魔学、占星術、カバラ、紋章学といった膨大な専門知識をこれでもかと詰め込んだ「衒学趣味(ペダンチズム)」です。
しかし、意外と知られていないのは「知識を駆使してロジカルに事件を解決する話ではない」という点です。
推理が当たらない探偵:主人公の法水は天才的な知識を披露しまくりますが、彼の推理によって犯人が追い詰められるどころか、推理の最中にも次々と人が死んでいきます。
解決はまさかの物理:あれほどオカルトや神秘的な知識でカモフラージュされていた事件ですが、最終的なトリックや動機は驚くほど泥臭く、物理的なものだったりします。
この作品は謎解きを楽しむというより、怪しげな知識だけで塗り固められた「壮大な無駄とゴシック趣味のテーマパーク」として溺れるのが正しい楽しみ方なのです。
3. 戦地にまでこの本を持っていった男がいた
そのあまりの魔力的な面白さから、昭和13年(1938年)、日中戦争の戦地(前線)へ向かう際に、たった1冊の愛読書として『黒死館殺人事件』をリュックに詰めて従軍した青年が実在しました。
その人物は、のちに有名な書誌学者・美術史家となる花咲一男です。彼は江戸文化の研究者として知られるようになりますが、若い頃は江戸川乱歩邸を訪ねるほどのミステリー・オタクでした。弾丸が飛び交う戦場で、この超難解なペダンチズム小説を何度も読み返していたというエピソードは、この本が持つ異常な中毒性を物語っています。
4. 執筆当時の小栗虫太郎は「それほど詳しくなかった」?
作中にはめまいがするほどの知識が登場するため、著者の小栗虫太郎はさぞ恐ろしい博覧強記の天才だったのだろうと思われがちです。しかし、実はこれらの知識の多くは、当時手に入る限りの辞書や百科事典、洋書の見出しなどを独自のセンスでコラージュしたものだと言われています。
つまり、最初からすべてを暗記していたわけではなく、「いかに衒学的(インテリっぽく)見せるか」というハッタリの美学を極限まで突き詰めて書かれた作品なのです。この「知のスペクタクル」をエンターテインメントとして演出した小栗虫太郎のハッタリ力こそが、真の天才たる所以と言えます。
『黒死館殺人事件』は、ストーリーを追うのではなく、活字で築かれた怪しい迷宮をさまようこと自体が快感になる唯一無二の作品です。もしこれから挑戦する、あるいは挫折した経験があるなら、ぜひこれらの背景を知った上で「壮大なペダントリーのアトラクション」としてページをめくってみてください。

「黒死館殺人事件」情報
『黒死館殺人事件』(こくしかんさつじんじけん)は、小栗虫太郎によって執筆され、1934年に発表された日本の長編探偵小説です。夢野久作の『ドグラ・マグラ』、中井英夫の『虚無への供物』と並び、「日本三大奇書」(または三大アンチミステリー)の一つとして語り継がれている伝説的な名作です。📖 作品概要
著者:小栗虫太郎初出:雑誌「新青年」1934年4月号~12月号に連載
特徴:全編にわたり、悪魔学、神秘科学、神学、呪術、占星術、数学、化学など、膨大かつ怪異な衒学趣味(ペダントリー)が散りばめられている点が最大の特徴です。その圧倒的な知識の波と独特の超論理的な世界観から、難解ながらも多くの読者を魅了し続けています。
🕵️♂️ あらすじ
舞台は神奈川県にある降矢木(ふりやぎ)家の大城館、通称「黒死館」。この妖異耽美な洋館で、一人の女性が毒殺される事件が発生します。驚くべきことに、その遺体からは謎の「発光現象」が確認されました。
この不可解な事件を皮切りに、屋敷の住人たちが予言に沿うように次々と奇怪な連続殺人に巻き込まれていきます。
事件の謎に挑むのは、博覧強記の非職業的探偵(刑事弁護士)である法水麟太郎(のりみず りんたろう)。彼は自らの百科事典的な知識をフルに駆動させ、事件の真相と黒死館に隠された闇へと迫っていきます。
📚 現在の入手方法・版元
本作は発表から長い年月が経った現在でも、様々なレーベルから出版されており、手軽に読むことができます。角川文庫(KADOKAWA):『黒死館殺人事件・完全犯罪』として、著者のデビュー作「完全犯罪」と併せて収録されています。
河出文庫(河出書房新社):単独の文庫判として長く親しまれています。
作品社(「新青年」版):初出誌である「新青年」を底本とし、手稿との照合や詳細な註釈を加えたこだわりの校訂版です。
青空文庫:著作権保護期間を満了しているため、WEB上やアプリなどから無料で本文(約30万文字)を読むことが可能です。
【「新青年」版】黒死館殺人事件
| 【「新青年」版】黒死館殺人事件 作品社 2017年09月27日頃発売 7480円(税込) 日本探偵小説史上に燦然と輝く大作の「新青年」連載版を初めて単行本化!「新青年の顔」として知られた松野一夫による初出時の挿絵もすべて収録!2000項目に及ぶ語註により、衒学趣味【ルビ:ペダントリー】に彩… クリックにて楽天BOOKS商品ページへ |
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| 1 | 二十世紀鉄仮面 扶桑社 2001年02月28日頃発売 817円(税込) 帝都に大流行したペストの陰には、恐るべき大陰謀がかくされていた。死の商人・瀬高十八郎と私立探偵・法水麟太郎がくりひろげる虚々実々の駆け引きの結末やいかに?また、九州の某所に幽閉されている鉄仮面の正体は… | |
| 2 | 青い鷺 社会思想社 1976年05月発売 1046円(税込) | |
| 3 | 黒死館殺人事件 覆刻 沖積舎 1990年10月発売 8543円(税込) | |
| 4 | 小栗虫太郎全作品 6 沖積舎 1997年11月発売 7700円(税込) 魔訶不思議な光芒を放って、神秘恐怖小説に異様な才能をふるった鬼才・小栗虫太郎の晩期を飾る、魔境小説の集大成。 | |
| 5 | 白蟻 社会思想社 1976年09月発売 704円(税込) | |
| 6 | 【バーゲン本】二十世紀鉄仮面ー河出文庫 河出書房新社 発売 440円(税込) 九州某所に幽閉された「鉄仮面」とは何者か、私立探偵法水麟太郎は、死の商人・瀬高十八郎から、彼を救い出せるのか。帝都に大流行したペストの陰の大陰謀が絡む、ペダンチック冒険ミステリ。 | |
| 7 | 白蟻 沖積舎 2004年01月発売 8800円(税込) | |
| 8 | 黒死館殺人事件 早川書房 1996年01月発売 2310円(税込) | |
| 9 | 紅毛傾城 社会思想社 1977年08月発売 396円(税込) | |
| 10 | 完全犯罪 春陽堂書店 1996年12月発売 743円(税込) |
読書感想記録を始めたきっかけ
2021年コロナ禍の頃は、皆さんどうお過ごしでしたでしょうか。
私は元々SF、ミステリー、ホラー系の小説が好きでしたので、スマホで読書記録をメモしながら読み始めました。現在も時間があれば様々なジャンルの本を読んでいます。
皆さんのオススメの本があればぜひ教えて下さいね。
コロナ禍は終わりましたが、2026年09月20日(日)現在の皆さんの読書のヒントになれば幸いです。
2021年コロナ禍の頃から始めた自炊47都道府県B級グルメもぜひ読んでみて下さい。
Chillax Style Cooking | 自炊チラックススタイル
「チラックススタイル(Chillax Style:ちらっくすすたいる)」
英語の「Chill」と「Relax」を組み合わせた造語で「落ち着く・くつろぐ」を意味するChill(チル)と、緩めるを意味するRelax(リラックス)を掛け合わせた、気取らずにゆったりと過ごす快適なライフスタイルの事です。ファッションのみならず、日々の出来事、プログラミング、デザイン、グラフィック、資格、読書、料理、ガーデニング、居酒屋、立ち飲み、ネイチャー、旅行etc快適なライフスタイルを過ごす為の情報を東京吉祥寺から発信しています。
Chillax Style | チラックススタイル管理人 七祥 タケヤ(Takeya Nanasho)


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